ミストなサックス

これまでのサックス人生を振り返りながら、サックスを吹くアマチュアプレーヤーの上達のヒントや情報交換の場になればと思い、当ブログを立ち上げました。

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バリトンサックスからのコンバート

今日は、バリトンサックスから、アルトサックス、ソプラノサックスへの楽器のコンバートについて書きたいと思います。

先日、ブログのコメントで、バリトンサックスからアルトやソプラノサックスへ楽器が変わる視点で記事を書いて下さいというご依頼がありましたので、それにお応えして記事にすることにしました。

中学生や高校生の吹奏楽部の方ですと、入部していきなりバリサクを吹くことになったという方も多いと思います。

普通は、サックスの基本はアルトサックスですので、まずはアルトサックスで基本をしっかりと身に付けた後に、テナーやバリトン、ソプラノへの楽器の持ち替えをしますので、その場合は他のサックスを吹くのもそれほど大変ではないのですが、特に初めてのサックスがバリトンで、その後に音域の高いアルトやソプラノにコンバートすることになったという人は、もともとアルトやソプラノを吹いている人と同じように吹くのに苦労すると思います。

では、なぜバリトンサックスからサックスを始めた人が、アルトやソプラノに楽器が変わるとなかなか上手く吹けずに苦労するのでしょうか?

今回の焦点はそこになります。

では、順番に書いてみたいと思います。

一番分かり易いところで行くと、まずは楽器の大きさが全然違いますよね?

あとは、マウスピースの大きさが小さくなること、リードの大きさも小さくなること、そして、吹いて出てくる音もバリトンに比べるとアルトやソプラノは高い音が出ますよね。

これらの違いが各楽器の奏法への違いとなって出てきます。

サックスは、吹奏楽で普通に使われている楽器は、音が低い順に並べるとバリトン、テナー、アルト、ソプラノの4種類です。

楽器の調は違っていても、この4種類のサックスの奏法や運指は、基本はどれも同じです。

ところが、基本は同じと言っても、大きく違うところは以下の点が違ってきます。

1.アンブシュアの締め具合
2.息のスピード
3.息の量

順番に説明していきましょう。

まずは、1.アンブシュアの締め具合です。

アンブシュアは、バリトンからテナー、アルト、ソプラノとなるにつれて、タイトなアンブシュアが必要になります。
このタイトなアンブシュアとは、「上下にマウスピースを強く噛む」ということではなく、「マウスピースを唇の周りから均等にギュッと締める」ことを指します。

つまり、バリトンが一番ゆるいアンブシュアになるのです。
これは、リードの大きさがバリトンが一番大きく、音も低い音を出すためにリードの振動幅もそれだけ大きくなるためです。

そのため、バリトンからアルトやソプラノに楽器が変わると、アンブシュアの締め具合はバリトンの時に比べるとギュッとタイトにしてやらないと、リードの振動幅が小さくならずに高い音を出すのがしんどくなると思います。

アルトを最初に身に付けておくと、タイトなアンブシュアも感覚として分かっているので、テナーやバリトンに変わる時は、アンブシュアをぐっと緩めてやればいいですし、ソプラノになると少しだけタイトにしてやるぐらいで対応できるのですが、初めてのサックスがバリトンから始めたという人であれば、ゆるいアンブシュアで慣れてしまっていますので、タイトなアンブシュアに変えるのはかなり大変になるという訳です。

ですので、バリトンから始めたという方は、アルトやソプラノに楽器をコンバートする際には、思ったよりもかなりアンブシュアはタイトにしてやらないといけないと思いますので、きんちゃく袋の口をギュッと締めてやるような感じでアンブシュアを絞ってみて下さい。


次に、2.息のスピードについてです。

恐らく、バリトンからアルトやソプラノに楽器が変わった時に、一番大きな壁となり、一番苦労するのは、この「息のスピード」が大きく変わるという点だと思います。

アルトサックスを吹く時に、低音域、中音域、高音域と吹く場合は、口の中の広さをだんだん狭くしていって、高い音になればなるほど息のスピードを速くしてやる必要があるということは、非常に大切なこととして何度も書いてきましたが、バリトンからアルト、ソプラノと楽器をまたがると、アルトの低い音から高い音までの息のスピードの違いよりもはるかに大きな息のスピード違いが出てくることになります。

バリトンでは、楽器が大きくてマウスピースやリードも大きいので、息の量はたくさん必要になりますが、息のスピードに関しては、アルトやソプラノに比べるとそれほど息のスピードがなくても、低音から高音まで楽に音が出てくれるので、息のスピードをそれほど意識しなくても、それなりに音が出てくれるんですよね。(本当は、アルトやソプラノと同じように、息のスピードもそれなりに意識して吹く必要があるのは言うまでもありませんが・・・)

このように、バリトンからサックスを始めた方は、息のスピードをそれほど必要とされませんので、アルトやソプラノのように息のスピードがかなり必要な楽器に変わった時に、必要となる息のスピードに全く対応できずに、特に高い音が全然出ないとか、高い音が裏返って低い音しか出ないということがよく起こるのです。

ですので、バリトンから始めて、アルトやソプラノに楽器をコンバートする方は、「息のスピード」の記事をしっかりと読んで、口の中の広さをコントロールしながら息のスピードを速くする練習を積む必要があります。

バリトンでは、低音域から中音域は、「オー」と発音した時の口の中で、高音域でも「ウー」ぐらいの発音の時の口の中の広さで十分に対応できますが、アルトやソプラノではそれよりもはるかにスピードの速い息が必要になりますので、「イー」や「キー」または「キュー」、最高音ぐらいでは「チー」または「シー」ぐらいの発音で、口の中をかなり狭くしてやって、スピードの速い息を楽器に吹き込むトレーニングをしっかりとして下さい。

これが、バリトンからサックスを始めて、アルトやソプラノに楽器が変わる時に一番大切なポイントになります。

ついついバリトンの時のように、口の中が広がってしまうと、息のスピードが足りなくなってしまって、特に高音域を吹く時にマウスピースを上下に強く噛む、いわゆる「噛み過ぎのアンブシュア」になってしまう可能性が非常に高くなってしまいます。


最後は、3.息の量についてです。

息の量については、上にも書きましたが、バリトンが一番たくさんの息が必要になりますので、アルトやソプラノに変わった場合は、必要となる息の量は減りますので、バリトンと同じような感じで吹くと、息が口元で余るぐらいに感じるかも知れませんね。

その分、口元から楽器に入っていく息のスピードを上げてやらないと口元で息が余って逆に苦しくなることもあると思います。

ですので、「2.息のスピード」さえうまくコントロールできれば、アルトやソプラノに変わった場合の「3.息の量」については、それほど注意すべき点はないと思います。

あえて「3.息の量」について注意すべき点を挙げるとすれば、バリトンからアルトやソプラノに変わった時に、バリトンと同じように息をたくさん入れようとすると、口の中が広がってしまいますので、アルトやソプラノを吹く時には、バリトンの時のように口の中が広がりすぎないように注意してやるぐらいでいいと思います。

バリトンからサックスを始めて、アルトやソプラノに楽器をコンバートすることになった方、いかがでしょうか?

吹奏楽の顧問の先生とかで、サックスのことにあまり詳しくない先生とかですと、サックスの初心者の方に最初にバリトンを吹かせたりすることも多いと思います。

しかしながら、バリトンサックスは、それほど息のスピードコントロールができなくてもそれなりに吹けてしまうところがあるので、いきなり初心者の子にバリトンから吹かせるということなんだと思いますが、バリトンからサックスを始めて、後でアルトやソプラノに楽器を変えさせる先生も、こういった部分をしっかりとアドバイスできないとダメだと思います。

私が吹奏楽部の顧問であれば、1年生の初心者にはまずアルトサックスをやらせて、ある程度経験を積んで基礎ができて来てから、テナーやバリトン、ソプラノに楽器をコンバートさせる方法を取ると思います。

その方が、アルトで基本をしっかりと身につけていますので、いざとなれば誰をどのパートにでも振り分けることができますからね。

まぁでも、それぞれの学校の吹奏楽部の事情で、部員が足りないために、仕方なく初心者の方にいきなりバリトンから始めてもらうしかないという学校も多いのだと思います。

そういう中高生の皆さん、バリトンからサックスを始めたという方は、ぜひこの記事を参考にして、アルトやソプラノへの楽器のコンバートを成功させて下さいね!!


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バリトン サクソフォーン | コメント:4 | トラックバック:0 |
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この記事のコメント

> でざんくろさん

こんばんは。管理人の Taka です。
返事が遅くなってしまってすみません。

> 顔がきつくなるのは、音を伸ばしているときにどんどん顔がきつくなっていくような感じで、
> 息は全然もつのに顔がきつくてきつくてブレスをしなきゃいけなくなる(したら顔がきついのが
> 一旦無くなるからです)感じです。

息がもつのに・・・っていうのはどういうことなんでしょうね。
想像になりますが、アルトの方がバリトンよりも息の抵抗が強くなりますので、音を伸ばしている時も息の抵抗がバリトンよりもはるかに強くなりますので、息が持っても息の抵抗が強くて苦しくなるからではないでしょうか?

息の抵抗が強いと、それなりに息の圧力が必要になりますし、お腹で息をささえつつ息のスピードを保ってやらないといけないので、息が足りないというのとはまた別のキツさがあると思います。

バリトンとソプラノですと、もっとこのキツさは顕著になると思います。
バリトンは息の量はかなりの量が必要ですが、息の抵抗はかなりゆるゆるですが、ソプラノになると
息の量はバリトンに比べると全然少なくて済みますが、その分息の抵抗はかなり強くなりますので、
息のスピードを保つためには息の圧力もかなり必要になりますし、バリトンに比べると口元で息が
余るぐらいの感じになりますので、逆に息が余ってキツくなることもあると思います。

このような楽器の違いによる吹き込む息の違いを頭に入れておけば、少しは違うのではないでしょうか。

> 一度だけ少しアルトだった時にアンブシュアに変なくせがついてるね
> と講師の先生にいわれたので、ソプラノではコンクールにでるのでちょっと不安です

「アンブシュアに変なくせがついてる」と先生に言われたのは、具体的にどんな変なクセがついているのでしょうか?
正しいアンブシュアがしっかりと固まるまでは、今の吹いているサックスから違うサイズのサックスと持ち替えを
頻繁にしていると、アンブシュアが崩れ易くなりますので、注意が必要です。

一番理想的なのは、アルトでしっかりと基礎が出来上がってから、楽器の違いによるアンブシュア、息のスピード、抵抗、息の量の違いなどを頭に入れた上で持ち替えをしてやらないと、また元の楽器に戻った時に、音がうまく出せなかったりします。

ブログの記事でも、「バリトンサックスからのコンバート」の記事や他の記事でも書いている、楽器の違いによる奏法の違いを意識して、「楽器が変われば吹き方も変わる」ぐらいのつもりで練習されるといいと思いますよ。

楽器が変わった時に、前に吹いていた楽器と同じように吹くとそのギャップでうまく吹けなかったり、苦しくなったりしますからね。

アンコンも新年が明けるとあと少しですね。

頑張って下さい!
2011-12-31 Sat 23:18 | URL | Taka #-[ 編集]

顔がきつくなるのは、
音を伸ばしているときにどんどん顔がきつくなっていくような感じで、
息は全然もつのに顔がきつくてきつくて
ブレスをしなきゃいけなくなる(したら顔がきついのが一旦無くなるからです)感じです。
説明下手ですいません(泣)
元バリだったからでしょうか…

一度だけ少しアルトだった時に
アンブシュアに変なくせがついてるね
と講師の先生にいわれたので、
 ソプラノではコンクールにでるので
ちょっと不安です

ということを書きたかったです
何度もすいません><!
あと説明わかりにくくてすいません…
2011-12-23 Fri 11:24 | URL | でざんくろ #-[ 編集]
> でざんくろさん

こんばんは。管理人の Taka です。

> 今も少しソプラノを吹いているのですが
> 息はもつのに、かおがきつくなる(前アルトに変わったときもなりました)のですが
> ずっとやっていれば慣れてきますか?
> 変なくせとかがつきませんか?

顔がきつくなるというのはどんな感じでしょうか?
眉間にシワが寄って厳しい顔になったりするということでしょうか?(笑)

単に表情がきつくなるということであれば、特に問題はないと思いますよ。

顔でサックスの奏法に影響してくるのは口の周りと頬の筋肉ですので、口の両端を横に引っ張るようにならないのであれば大丈夫だと思います。

顔がきつくなるということが、慣れてないせいで顔が必死で吹いている顔になっているということであれば、あまり気にしなくてもいいと思います。

ただ、見ている方からすれば、顔はリラックスしていた方がよく見えますので、もう少し気持ちを楽にして吹いてみてはいかがでしょうか?

気持ちをリラックスさせることで、身体の余分なところの力も抜けますし、楽器を吹く上ではいいことばかりですからね。

頑張って下さい!
2011-12-18 Sun 22:21 | URL | Taka #-[ 編集]
この前はメールに返信して下さったのにお礼を言うのが遅くなってすいません><
わざわざ長い文ありがとうございます!
この記事、わたしも今バリサクで、来年からソプラノになるのでとっても参考になりました(^Ο^)

今も少しソプラノを吹いているのですが
息はもつのに、かおがきつくなる(前アルトに変わったときもなりました)のですが
ずっとやっていれば慣れてきますか?
変なくせとかがつきませんか?
質問ばかりですいません!
2011-12-18 Sun 21:34 | URL | でざんくろ #-[ 編集]

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