ミストなサックス

これまでのサックス人生を振り返りながら、サックスを吹くアマチュアプレーヤーの上達のヒントや情報交換の場になればと思い、当ブログを立ち上げました。

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息のスピード不足のチェック

今日は、「息のスピード不足のチェック」ということで書いてみたいと思います。

少し前に、息のスピードとは?ということで、「息のスピード」と言われてもイマイチ頭にピンと来ないという人のために少し分かりやすく書いてみました。

今回は、じゃあ息のスピードが足りないと具体的にどうなるの?ということで、息のスピードと量の関係について詳しく書いてみたいと思います。


まずは、サックスという楽器は、高音パートを担当するソプラニーノやソプラノから、中音域を担当するアルト、中低音を担当するテナー、低音域を担当するバリトン、バス、コントラバスサックスという具合で、サックスのパートが分かれます。

中でも、一般的によく使われているソプラノサックスからバリトンサックスまでのパートで、「息のスピード」と「息の量」の関係を図で表すと下の図のようになると思います。


【楽器の違いによる息のスピードと量の関係】

 <高音楽器> ⇒ 息のスピードを速くして、息の量を少なくする (楽器、マウスピース、リードが小さい)
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  +ソプラノ
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  +アルト
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  +テナー
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  +バリトン
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 <低音楽器> ⇒ 息のスピードを緩やかにして、息の量を増やす (楽器、マウスピース、リードが大きい)



そして、今度は1つの楽器の中で出せる音域の違いによる「息のスピード」と「息の量」の関係は下の図のようになると思います。


【音域の違いによる息のスピードと量の関係】

 <音が高い> ⇒ 息のスピードを速くして、息の量を少なくする (口の中は狭く、アンブシュアはタイト)
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  +アルティシモ音域(フラジオ)
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  +高音域
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  +中音域
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  +低音域
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 <音が低い> ⇒ 息のスピードを緩やかにして、息の量を増やす (口の中は広く、アンブシュアはルーズ)


この2つの図を見ていただくと分かると思いますが、「楽器の違い」と「音域の違い」を比べてみると、必要となる「息のスピード」と「息の量」の関係はどちらも同じですね。

このように、サックスだけに限らず、トランペットやホルン、トロンボーンなどの金管楽器もそうですが、息を吹き込んで鳴らす管楽器は上の図のような「息のスピード」と「息の量」の関係があります。

この関係を頭にしっかりと入れておくと、サックスパート内で楽器の持ち替えをしたりする時に、それほど苦労せずに対応できると思います。

少し前置きが長くなってしまいましたが、本題に戻りたいと思います。


このように音域の高い低いによって必要となる息のスピードが変わってきますが、たいていの方は高い音域を吹く時の息のスピードが不足してしまって、マウスピースを上下に強く嚙んでしまうクセが付いてしまっています。

これは以前にも説明しましたが、マウスピースを強く嚙むことによって、下唇越しに歯で強くリードを押してリードの振動を殺して、リードの先端だけが振動するような状態を作り出すことでリードの振動幅を小さくして高い音を出しているということです。

この場合、リードは下の歯で強く嚙んでいますので、リードの先端部分だけしか振動しない状態ですので、当然リードの振動は小さくなりますので、息のスピードが足りなくても高い音が簡単に出てくれます。

しかし、下唇越しにリードを下の歯で強く嚙んでいますので、下唇はすぐに痛くなり、ひどくなってくると下唇の裏側が切れて出血したり、口内炎がすぐにできてしまったりします。

これは、エレキギターなどを弾く人が最初はフレットを指で押さえるとスチールの弦が指にめり込んで痛くなってしまうけど、長く弾いていると指の先が硬くなって、弦を押さえても指先が馴染んで痛くなくなるという風にはいきませんので、いくら長くサックスを吹いていても、下唇が硬くなって馴染んで、強く嚙んでも痛くなくなるということはありません(笑)

サックスの場合は、何年も吹いているうちに下唇が痛くなくなったという人は、息のスピードをうまくコントロールできるようになって、下唇を噛まなくなったということです。

また、噛み過ぎのもうひとつの大きな弊害は、音が細くなって響かない音になってしまうことです。
これは、少し考えてみるとすぐに分かると思いますが、リードを下の歯で強く嚙んでいますので、リード全体の振動が殺されてしまって、よく響く豊かな音が出ないということです。

息のスピードがしっかりと付いている状態ですと、強く嚙まなくてもリードの振動幅が小さくなりますので、その状態で出す高音域の音はリード全体が振動するようになりますので、音に倍音の成分も多くなり、太くて豊かなよく響く音が出ます。


では、息のスピード不足をチェックしてみましょう。

まず、左手だけの運指で、オクターブキーを押さない中音域の「ソ」の音を吹いてみて下さい。

「ソーーーーー」

次に、その「ソ」の音を伸ばしたままでオクターブキーを追加で押して、そのまま上の「ソ」を吹いてみて下さい。


さぁ、みなさんはいかがでしょうか?

オクターブキーを押して上の「ソ」の音を出した時に、何か変化はありましたか?


ここで息のスピード不足の人は、オクターブキーを押した時に上の「ソ」の音がちゃんと出ずに、音がひっくり返ったような感じになると思います。

もしくは、オクターブキーを押した時に、マウスピースを上下に強く嚙んで上の「ソ」を出してしまっていると思います。

このとき、オクターブキーを押して上の高い同じ音を出す時には、アンブシュアは動いてはいけません。

つまり、この練習ではオクターブキーを押して上の音を出すときは、アンブシュアはしっかりと固定したままで息のスピードを速くしてやる必要があるということです。

息のスピードを速くするためには、口の中を狭くしてやることで息のスピードを付けてやることについてはこれまでの記事で何度も書いてきましたね。

しかしながら、口の中を狭くすると同時にマウスピースを嚙んでしまうという人がいますので、口の中だけを狭くして息のスピードだけを速くしてやるようにして、アンブシュアはしっかりと固定したままにすることが大切です。

分かり易いように発音のイメージで書くとこんな感じでしょうかね?


「ウーーーーーフーーーーーッ!」

「ウーーーーー」の部分が下の「ソ」の音で、「フーーーーーッ!」の部分がオクターブキーを押した時の上の「ソ」の音の息のスピードのイメージです。

最後に「ッ!」と書いているのは、息のスピードの違いを分かりやすくするために書いてます。

さて、みなさんはこのイメージが分かりますか?


全然関係ないことですが、女性がちょっと意味深な笑いをする時に、「ウフッ!」って笑う表現がありますよね?(笑)

それをちょっとマネしてみると、この「ウフッ!」の「ウ」の部分よりも「フッ!」の部分の方が息のスピードが速くなっていませんか?(笑)

ちなみに、声の高さも「ウ」の部分よりも「フッ!」の部分の方が高い声ですよね?(笑)

ちょっと例えがくだらない例えになってしまいましたが、これを極端に応用した形で、マウスピースを強く嚙んでしまわないようにアンブシュアをしっかりと固定したままで、息のスピードだけを速くして、オクターブ上の音を出すようにしてやればいいのです。

練習方法としては、下の音を長く伸ばしてオクターブキーを押してそのまま上の音を出して、オクターブキーを離してまた下の音に戻るような練習がいいと思います。


「ウーーーーーフーーーーーウーーーーー」


メトロノームでテンポを60~72ぐらいにして、1つの音を2拍ずつ伸ばして練習するといいと思います。


<ポイント>

・オクターブキーを押して上の音を出す時に、アンブシュアは動かさない。(マウスピースを上下に強く嚙まない)

・上の音を吹く時は、口の中を狭くして息のスピードを速くすることを意識する。

・上の音も下の音も同じ音程で吹くことを意識する。(どちらかの音の音程が高くなったり低くなったりしない)


この練習は、息のスピードをコントロールするためのいい練習になりますし、「ソ」の音だけでなく、他の音でも練習してみるといいと思います。


さぁ、いかがでしたでしょうか?

実際に試してみた方は分かると思いますが、この練習は息のスピードコントロールが上手くできていない人にとっては結構キツいと思います。


息のスピード不足かも?と思っている方は、一度チェックしてみて、この練習を日々の練習に取り入れてみましょう。


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| コメント:9 | トラックバック:0 |
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この記事のコメント

> K.R さん

こんばんは。Taka です。

腹式呼吸、難しいですね。

腹式呼吸をマスターするためには、まずはお腹で呼吸をするという感覚を覚えて、私がブログの記事で書いているような腹式呼吸のトレーニングを地道に積み重ねていくしかありませんので、簡単に2~3日で…という訳にはいかないと思います。

楽器を持つと息があまり吸えないという人が多いと思いますが、楽器を持ったときの姿勢が悪くて息が十分に吸えなかったり、身体の余分なところに力が入ってしまって息が吸えないことがほとんどです。

ですので、まずは楽器を持たずに腹式呼吸のトレーニングをすることと、正しい姿勢を意識すること、身体を常にリラックスさせることが大切です。

息を吸うことについては「腹式呼吸の前提」という記事でも書いていますし、「腹式呼吸のコツ」という記事も書いていますので、まずは当ブログの【腹式呼吸】のカテゴリーの記事を読んで実践してみて下さい。

私のこれまでの経験の中で学んできたノウハウを惜しげなく書いたつもりでので、参考にして頂ければと思います。

実際に、記事の内容を実践していく中で、「記事には~と書いているが、実際にやってみると~になってしまう」などといったご相談がありましたら聞いて頂ければと思います。

腹式呼吸は普段の練習から地道にトレーニングを重ねていくことが必要ですので、すぐにマスターするのは難しいと思いますが、基礎練習と同様にコツコツと頑張って下さい。

2013-05-26 Sun 22:43 | URL | Taka #-[ 編集]
もう一点お聞きしてもよろしいでしょうか?
腹式呼吸についてなのですが、
どうすればめいっぱいお腹に空気を入れ、力強い息が吐き出せるのでしょうか、
また、別の表現やコツ等があれば教えていただけるとうれしいです。
よろしくお願いします。
2013-05-25 Sat 19:50 | URL | k.R #-[ 編集]
すばやい返信ありがとうございます!

このアドバイスを参考にして感覚をつかめるように頑張ります、
ありがとうございました!
2013-05-25 Sat 12:57 | URL | K,R #-[ 編集]
> K.R さん

こんにちは。初めまして。管理人の Taka です。
コメント、ありがとうございます。

息のスピードを速くするためには、「口の中を狭くする」訳ですが、これが頭では理解できても、実際にはなかなかうまくいかないという人が結構いますよ。

例えば、楽器を使わずに何もない状態ではできるけど、いざ楽器をくわえるとできないという人や、口の中を狭くすると「噛み過ぎのアンブシュア」になってしまうという人です。

うまく口の中を狭くできないという人は、だいたいこの2つのパターンが多いと思います。

サックスを吹く時に口の中を狭くするコツですが、コツというよりはちょっと表現を変えてみましょう。

ブログの中では、「ウー」、「クー」、「キュー」といった発音で説明している箇所が多いですが、実際にマウスピースをくわえると、この発音通りにはいきませんので、少し違った表現で言うと、「舌をリードに近づける」感じにしてみて下さい。

舌をリードに近づけようとすると、自然と口の中が狭くなります。

マウスピースをくわえた状態で口の中を狭くしようとすると、マウスピースが口の中に入っている状態ですので、口の中を本当に狭くできるのは、口の奥の方の部分で、そこならば舌を口の中の天井(口蓋)に舌をベッタリとくっつけることができます。

ところが、口の中の前の方は、マウスピースが口の中に入っていますので、舌を口の中の天井(口蓋)にべったりとくっつけることができませんので、リードに舌を近づける程度までしかできません。

つまり、何が言いたいのかと言うと、マウスピースをくわえた状態で口の中を狭くしている状態というのは、口の奥の方は舌が口の中の天井(口蓋)にほぼべったり付くぐらい狭い状態で、口の手前の方は舌がリードに近い状態になっています。

そうそう、「ケー」または「エー」と発音したときの口の中の状態はどうなっていますか?

おそらく、舌の付け根の方は口の中の天井(口蓋)に付きそうなぐらいの感じで、口の前の方は舌の先端が舌の歯の裏側ぐらいに来ていて、口の中全体のイメージは口の中の前の方に空間ができるような感じになると思います。

これが、マウスピースをくわえて口の中を狭くした状態に一番近いと思います。

マウスピースをくわえない何もない状態で、「エー」もしくは「ケー」と声を出して発音しながら、その状態でマウスピースを口に入れてみて下さい。

そうすると、口の奥の方は舌が口の中の天井(口蓋)に付きそうな感じで、口の前の方は舌がリードに近い位置になっていると思います。

これが、サックスを吹く時に口の中を狭くした状態に一番近いと思います。

私が記事で、「オー」、「ウー」、「クー」、「キュー」と発音するときの…と書いているのは、口の中の状態を分かりやすく説明するためで、実際にマウスピースをくわえると上記のように細かく説明をしないとちょっと難しいかも知れませんね。

K.Rさん、いかがでしょうか?

口の中を狭くしたときのイメージ、つかめましたか?

最初は、マウスピースをくわえるとなかなか上手くいかないかも知れませんが、何度も繰り返しやっているうちにできるようになってくると思いますし、一度その感覚が分かると自然にできるようになってくると思います。

さて、他のみなさんもいかがでしょうか?

「口の中を狭くする」感覚がつかめると息のスピードコントロールも自在にできるようになってくると思いますので、頑張って下さいね!


2013-05-25 Sat 09:56 | URL | Taka #-[ 編集]
初めまして
いつもブログを参考にさせていただいてます
その中の息のスピードについてなのですが高音域は息のスピードが必要で口の中を狭くしなければならない。そのためには「キュー」「ユー」と発音するように舌を上げてやらなければならない
ということまでは理解できたのですが、どうすれば舌を上げたまま口の中を狭くしたまま吹けるのか、が良くわかりません。これ以上の表現は難しいかもしれませんが、何かコツがあれば教えていただけるとありがたいです。
よろしくお願いします。
2013-05-25 Sat 00:06 | URL | k.R #-[ 編集]
Takaさん

丁寧なアドバイス「ありがとうございます!

リードの振動と音の関係とか音のイメージとか…そういうことを考えずにひたすら吹いては、「できない」と思っていました(^^);
上手くなるには、知識も必要ですね。
これから、教えていただいたポイントに注意して、こつこつ練習していきます。

これからも記事を楽しみにしています(^o^)
2012-09-24 Mon 22:25 | URL | ゆき #-[ 編集]
> ゆき さん

こんばんは。管理人の Taka です。いつも参考にして頂いてありがとうございます。

> 上記の記事を参考に,「ウーーフーーウーー」と吹くと,最後の「ウーー」のところで音が上手く下がらず高音が続いてしまいます。

とてもいい質問ですね!!!
実は、この音の跳躍の練習は、ほとんどの人がこの部分で苦労するんですよね。

下の音からオクターブキーを押して上の音に跳躍するのは、息のスピードを上げてやると割と簡単に上の音が出てくれるのですが、上の音からオクターブキーを離して下の音に降りた音を出すのが結構難しいと思います。

これは、息のスピードをコントロールして、リードの振動幅を変化させる時に、低音から高音へ上がるときはリードの振動幅は小さくなりやすいのですが、その逆のリードの振動幅の小さい高音から一気に振動幅の大きい中低音に下がる場合は、リードの振動幅がすぐに大きくなりにくいためです。

この下の音をちゃんと出すためのポイントは2つあります。

まず1つ目ですが、ウーーーーフーーーーの次にオクターブ下の音に戻るときに、アンブシュアを意識して縦にぐっと緩めてリードの振動が大きくなりやすいような状態にした上で、息のスピードをゆるやかにすることです。

次に2つ目ですが、音を出す時にその音を頭でしっかりとイメージして発音することです。

これまでの記事でも「イメージ」という表現をたくさん使ってきましたが、サックスを吹くときに音のイメージを持って吹くことは非常に大切です。

ですので、ここでは上の音から下の音に戻るときに、下の音を頭でイメージしながら、その音で歌うような感じで発音してやると出しやすくなります。

下の音から上の音に跳躍して、また下の音に戻るのは最初は結構難しくて苦労すると思いますが、上記の2点に注意しながら何度も練習して、その音を出す感覚を練習の中で身体で覚えていくようにするとできるようになってくると思います。

頑張って下さいね!
2012-09-22 Sat 22:41 | URL | Taka #-[ 編集]

 Takeさん!なるほど[腟究��絖�:i-197]

 ありがとうございます[腟究��絖�:i-189]

 とても参考になりました[腟究��絖�:i-87]
2012-09-22 Sat 21:01 | URL | バリ #-[ 編集]
Takaさん,はじめまして。

社会人になってからサックスを始め,2年半になります。クラシックの先生について習っています。
具体的でわかりやすく書かれているので,いつも練習の参考にさせてもらっています。

上記の記事を参考に,「ウーーフーーウーー」と吹くと,最後の「ウーー」のところで音が上手く下がらず高音が続いてしまいます。

アドバイスいただけるでしょうか。
2012-09-22 Sat 12:51 | URL | ゆき #-[ 編集]

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